銀行に行って投資信託の説明を聞いてきました

先月、三井住友銀行からキャンペーンのダイレクトメールが届いていました。投資信託の毎月積み立てを設定すると、定期預金の金額を優遇するというよくありがちなものでした。

ただ、条件が悪くなさそうだったので、年末年始休みに落ち着いてじっくり調べてみようと判断を保留しておきました。

それを再確認して、やはり悪い条件ではなかったので、先日、銀行に行ってきた、というお話です。

投資には関係のない話なので、ご興味のある方のみお読みください。更に情けないことに、長いわりに全然面白くないのでご注意ください。

スポンサーリンク

キャンペーンの概要

そのキャンペーンの名前は、三井住友銀行の「投信自動積立・定期預金スマイルプラン」です。

所定の条件を満たした場合、「100万円の1年物円定期預金に初回特別金利の年2.0%を適用させていただきます」という内容で、条件は

  • おひとりさま1枚の本DMの提示があること
  • 2015年3月31日までに、ご購入金額が毎月2万円以上となる投信自動積立の契約を、新規にお申込みいただいていること
  • SMBCダイレクト(インターネットバンキング)「eレポートサービス」のご利用登録があること

の3点でした。

自分自身、キャンペーンの利用については気を付けているつもりで、キャンペーンのために本来の目的から逸脱することは避けるようにしているのですが、この件については、投資信託の積立設定だけがポイントで、DMを見る限り、あまりデメリットが見当たらずでした。

銀行に行ってみた

ちょうど銀行に行かなければいけない要件が重なったこともあり、もう少し詳細を聞いて、本当にデメリットがなければ利用してみようと決めて店頭に行ってきました。

メインの銀行への用事は、子供の資産形成教育用の銀行口座開設でした。

虫とり小僧さんのブログ、いつか子供に伝えたいお金の話子供がもらったお年玉やお祝い金などの管理方法に触発されました。ネット銀行の口座は開設済みだったのですが、教育上は通帳があったほうがいいなと思い直した次第です。

出迎えてくれたのは、たいへんおしとやかで、かわいらしい女性の担当者でした(仮にAさんとしましょう)。

すぐに、投資の経験などのインタビューを受けました。初心者を装うつもりでいましたが、Aさんの、あのかわいらしい笑顔に真っ赤な嘘をつくのがたいへん苦しく、正直にお答えしました。

  • 以前、個別日本株に投資したがあっという間に含み損になって塩漬けになったこと
  • 勤務先で確定拠出年金制度が導入されて研修を受けたこと
  • 今年の5月くらいから投資を勉強しはじめたこと
  • インデックス投資家を志して猛勉強してること、インデックス投資ブログを開設していること、などは伏せました、さすがに。

Aさんからは、「なるほど、ご経験は0ではないものの、はじめたばかりということで、はじめてのかた向けのファンドがよさそうですね」ということで、はじめての人向けのパンフレット「スタートファイブ」をもってきてくれました。

そのパンフレットで紹介されているのは

  • ジャパン・ソブリン・オープン(購入時手数料なし、信託報酬0.3996%以内、信託財産留保額0.05%)
  • グローバル・ソブリン・オープン(購入時手数料なし、信託報酬1.35%、信託財産留保額0.5%)
  • 三井住友・225オープン(購入時手数料なし、信託報酬0.648%、信託財産留保額0.3%)
  • 三井住友・NYダウ・ジョーンズ指数オープン(購入時手数料なし、信託報酬0.7344%以内、信託財産留保額なし)
  • SMBC・日興資産成長ナビゲーション(購入時手数料なし、信託報酬実質概ね1.811%、信託財産留保額0.05%)

の5つのファンド。

セールストークは、

  • はじめてのかたには、購入時手数料無料で、値動きがわかりやすいものをおすすめしている。
  • これらはすべて購入時手数料無料。以前まで手数料を頂戴していたものなのでお得感がある(これを繰り返していた)。
  • 債券はリスクが小さいのではじめやすい。
  • 日経やNYダウは毎日のニュースなどで取り上げられるので値動きがわかりやすい。
  • SMBC・日興成長ナビゲーションは債券・株式・REITを組み合わせたバランスファンド。
  • これらから選べないようだったら、気になる国などから選ぶ方法もある。

ということでした。

私からの、本日の唯一のいじわるな質問、「手数料のあるファンドと無いファンドは何が違うのですか?手数料や信託報酬の高いファンドのほうがリターンがいいんですか?そうだとしたらみなさんそれを購入すると思うのですが…」に対しては少々苦しく「手数料の高いファンドは集めている資産が多いので思った通りの運用がしやすいという面があります」と冷静に考えるとよくわからない回答でしたが(もっとも、いずれも取り扱いのある商品ですので、完璧な模範解答のない、難しい質問だったかもしれません)、これを除けば総じて問題のない説明だったと思います。

「さぁ、この6つの中からどれを選びますか?」という感じで拍子抜けしたくらいです。てっきり、購入時手数料たっぷりのファンドの強烈プッシュを受けるのかなと思っていたので、拍子抜けした感じです。投信を買いに行ったわけではなく、定期預金につられてきた客だったからかもしれませんが…

私のほうは、事前の調査で、SMT国内債券の取り扱いがあることを知っていて、SMT国内債券にする気満々だったので、一通りの会話が済んだあとで、他のファンドはないのですか?と聞いてみたところ、取り扱いファンド一覧のパンフレットを持ってきてくれました。

そこでも、購入時手数料なしのものがおすすめですよと教えてくれました。すばらしい。

あれこれQAをしながら、最後に「SMTの国内債券にしようと思います」といったところ、「すみません、これはネット手続き専用で店頭では受付できないんです」とのこと。

な、なんだってー。自分の調査不足が恥ずかしい。

予定が狂い、「無理してまで定期預金作らなくてもいいから今日は帰ります」みたいな会話をして退散しようとしたところ、Aさんから

「本日、投資信託の口座を開設していただいて、仮のファンドで積立設定をしていただければ、キャンペーンの金利で定期預金を設定していただけます。積立設定は後日解約していただいても設定した定期預金の条件は変わりません。多くの方がそうされてるんです。」

とご提案(※末尾の補足参照)。

なるほど、たしかに日を改めて再度来店するのは厳しく、そういうことなら、ということで、いただいた提案にそのまま乗っかってきました。三井住友銀行側の、本キャンペーンに対する動機が読み取れず、気持ち悪さは少々残りますが…。

後述の通り、本キャンペーンの対象が、定常的な取引が見込める職域であることと、条件から推測するに、eレポートサービスの加入を促したい&とりあえず投資信託口座を開設させたい&特定の投信を紹介したという実績を作りたいというところなのかもしれません(2つのファンドの説明を受け、説明を受けた旨書類にチェックを入れさせられたので)。

おっさんがほっこりして帰ってきました

(今のところは)デメリットらしいデメリットが見当たらないまま、お得な定期預金を利用できることになり、かつ、トンデモセールストークを受けたわけでもなく…。

すてきなAさんの丁寧な接客をうけ、ほっこりして帰ってきたおっさんが一人、という、ブログ的には、まったく面白味のない突撃レポートになってしまいました。とほほ。

これだけでは申し訳ないので、次に続く方へのTIPSを。

三井住友銀行「投信自動積立・定期預金スマイルプラン」のTIPS

  • このキャンペーンは、特定の職域(勤務先)の従業員のみなさまを中心にご紹介しているとのこと。DMが届いた方は、ゴミ箱直行ではなく一度開いてみる価値あり。
  • 投信口座の開設と、積立の設定は店頭でする必要はなく各自でインターネットバンキングで行ってもらって構わない。ネットで投信積立設定後、店頭にてキャンペーン金利で定期預金を設定することが可能。その方が窓口での手続きが簡便になり短い時間ですむはず。

キャンペーンのご利用は慎重に

ただより高いものはないとはよく言ったもので、企業側がコストをかけてキャンペーンを行うからには、それなりの狙い・皮算用があるというもの。

メリット・デメリットを見極め、乗るか避けるかの慎重な判断が必要です。よく吟味したうえで本当にお得な時だけ利用するのがよいでしょう。今回の私のケースも最終的にどうなるかはわかりませんが…

などが参考になります。

補足

本記事では、Aさんより、「仮のファンドで積立設定する」という提案を受けたわけですが、仮のファンドを解約して新たなファンドの積立設定をしなくてもよいとまで提案されたわけではありません。

「多くの方がそうされているんです」は、「ネット専用の商品を希望される方が多く、そういう方が後日改めて来店しなくてもすむ方法として」という文脈での提案でした。

Aさんのお立場・名誉のため、念のため補足しておきます。

利用者としては、職域対象のキャンペーンということで、紳士協定としてそうひどいことはしにくいところもあります(ルール的には可能だったとしても人と人とのやり取りですしね)。

逆に、もしかしたら、携帯電話を契約するときによくある「当初30日間は無料のオプションをお付けするとお値引できます(後で解約してね。解約し忘れると課金され続けるよ)」くらいに銀行側は考えているかもしれません。

このあたりの真相は銀行側しかわからないところですし、結局、利用者としてどうするかは、個々人の考え方で、もろもろをよくトレードオフして判断するしかないところです。

ちなみに、SMT国内債券以外にも、ノーロード・信託報酬そこそこの国内債券クラスの商品もそろっています(さすが銀行のラインナップ…)。

ということで、投資&キャンペーンのご利用は自己責任にてお願いいたします。

スポンサーリンク

シェアする

スポンサーリンク