資産形成、投資についての知識がまだない妻に、興味を持ってもらい学んでもらうためには
- 感覚的に共感することができる
- ボトムアップ的(はじめから断定とか端的すぎるものは合わない)
- 読み手に寄り添い、読み手が考えながら読み手なりの答え(ただしそれなりに妥当な)にたどり着くことをサポート
という性質の書籍を読んでもらうことが望ましいということを知りました。
また、資産形成の学びの段階、学習ロードマップについても検討し、具体的な方法論の前に
- 資産形成の必要性を認識してもらうこと
- 金融・投資にまつわる基礎知識といった「金融リテラシ」を身に着けてもらうこと
が重要であることを知りました。
これらを踏まえて、何冊かめぼしい書籍を大人買いしまして私が内容を確認し、資産形成について学ぶために、最初に読んでもらう本を決めました。
「自分も、若いころにこのような本に出合っていれば、いろいろ変わっていただろうな」と思ってしまったくらいの良い本です。
選んだ1冊はこれ
選んだ1冊は、カン・チュンドさんの忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術 (アスカビジネス)。
「日本のビジネスパーソンに、シンプルで継続しやすい資産運用を啓蒙する」という思いの詰まった本です。
冒頭の二つの章で
- なぜ資産形成をする必要があるのか
- お金のリテラシーを高めよう
- 日本人に投資が広まらない理由
- 日本人が投資に抱いている誤解
- 日本人のメンタリティにあった投資は「積立て投資」
- 損益を気にするような「つらい投資」はしない
- 必ず積立てが継続できる「しくみ」を作る
- リタイア後のあなたの人生を経済的に支えてくれる「みらい資産」を作ろう
- 「積立て投資」を実践→「みらい資産」を形成→「プライベート年金」で人生を楽しむ
- 人間の「より豊かになりたい」という「健全な要求」が存在する限り、世界経済のパイは拡大していく
- 人生の投資=個人投資+金融投資
- 生涯収入=給与収入+投資収入
- 今使うのか後で使うのか:お金の使い道→「消費」or「投資」
- 積立て貯蓄はインフレに負けてしまう
- 保険の見直し
- 財形貯蓄の見直し
- 個人年金保険より、積立て投資
- 生活防衛資金の重要性
といった話題を、読者に寄り添って語り掛けてくれます。
読者に資産形成の重要さを認識させ、日本人が抱きがちな投資への偏見を解き、負担にならない「しくみ」を作って「積立て投資」を継続することにより、リタイア後の人生を経済的に支える資産を作る、ということ丁寧に語り掛けています。
まさに「資産形成の学習ロードマップ」の「導入(リテラシ)」に相当する内容で、投資に縁遠かった読者のマインドセットを転換し「投資について考えてみようかな?」と自ら気づかせるためには、これ以上ないものです。
以降の章では、ライフステージ全体を通した積立て投資の具体的な実践方法について丁寧に説明しています。
- なぜ、投資信託を選ぶべきなのか
- 市場そのものを買うインデックスファンド
- コストの違いでこれだけの「差」が生じる
- 異なった資産を組み合わせる
- 各資産のバランスに留意する
- 何を選ぶかよりどう組み合わせるか
- 世界中のマーケットに収益の機会を求めればよい
- 基本四大資産(日本債券、日本株式、海外債券、海外株式)と配分割合
- 年にたった1回の投資活動=バランス調整
- 資産形成3つのステージ
- プライベート年金の引き出し方
- 現役ラスト10年の積立て投資ルール
- リタイア後の投資ルール
など、はじめ方から終わり方(?)まで一気通貫の説明です。
さらに、「ここが知りたい積立て投資Q&A」として、気になりがちな話題についても説明があります
- 確定拠出年金の位置づけは?
- 持株会はどうする?
- 教育資金も必要だが
など。
ここで、改めて、ピックアップしたキーワードを見返してみても、まさに妻のような人にこそ読んでもらいたい、妻のような人に響く書籍です。
まずは、この本をしっかり読んでもらい、今後のことについて話し合えるようになれればと考えています。興味を持ってくれて、主体的に考えられるようになってもらうのが第一。
その段階まで進めたら、ロードマップであげたような知識を、さらに補強するための書籍・ブログ記事を紹介して読んでいってもらうつもりです。