ブログやTwitterで交流させていただいている方々がご夫婦の間で投資について話しあって理解しあおうとされている姿や、インデックス投資女子のみなさんが真剣に勉強して実践されている姿を拝見していて、うちも妻と、もう一歩踏み込んで、資産形成や投資について話をみようと決意しました、という話です。
photo by kayugee
うちの妻
妻は、家庭のことも仕事も、とってもしっかりしています。共通の友人に紹介してもらったさい(……)、事前に「学級委員長みたいな人よ」と伝えられていて、会ってみたらまさにその通りだったので驚いたほどです。
お金に関しても、堅実派、かつ、メリハリをつけられるタイプ。投資には縁遠い人生を送ってきています。
勤務先の企業は一応「金融系」に分類されるのですが、業務はずっと金融には直接関係ありませんでした。
これまで
プロフィールや投資方針書2014年10月にある通り、我が家は共働きです。自然と、私は妻の資産の状況には関与せず、同様に、妻も私の資産状況や運用の内容についても関知しません。
冷静に考えてみるとどうやって家計が成り立っているのか不思議ですよね。これについては機会があればまたいずれ…。
日ごろの会話で、「子供の教育資金と何かあった時のためにある程度まとまったお金は貯金しておこう」と合意していたり、私が資産形成のために投資をはじめた程度のことは了解してくれている程度です。
資産の状況や投資について秘密にしているとか、隠したいというわけではなく、お互い「そうひどいこと・下手なことはしないはず」という信頼からか、特に突っ込んで聞く必要もなかったし、折り入って話をする機会がなかっただけ、という感じです。
しかし、私としては、原則関与するつもりはなかったとはいえ、「企業型確定拠出年金を使いこなせていないのでは?」、「勤務先持株会での積立が膨らんで比率的に大きくなりすぎているのでは?」などは心配になっていましたし、今後の社会保障制度のことを考えると、最低レベルの知識は持っていてほしいとも思っています。
機会があれば&求められれば、これまで学んできたことを活用してアドバイスするなどして「彼女が納得した上で結果的に良い方向に導ければ」というおもいを持っていました。
そんなこともあり、以下の二冊の書籍を渡して、機会があれば読むようすすめていました。
しかし、ただでさえ仕事、育児、家事に追われ(これは私の力不足にも原因があり、改善できる&すべきところも多々あるのですが)、ぐっすり熟睡する時間の確保すら危うい(※)ところに、「投資について勉強せよ」といわれても進むわけもありません。
※妻が息子と一緒に寝ており、彼は、なぜか上に乗って寝るのが好きだったり、明け方にはキックキック攻撃で睡眠を妨げ、更に悪いことにものすごい朝型で5時に「ママ!ママ!」という具合に叩き起こすという…。以前はママっ子で私が変わってあげることすらできなかったのですが、最近はパパでも大丈夫になってきて、私も、洗礼を受けております…。
結果として、しばらくの間、現状維持での静観がつづいていました。
きっかけ
そんななか、ご夫婦の間で投資について話しあって理解しあおうとされている姿や、インデックス投資女子のみなさんが真剣に勉強して実践されている姿を拝見していて、うちももう一歩踏み込んで話し合うべきではと決意を新たにした次第です。
具体的には、ちんあおの小さなお金のブログ – 家族に「我が家のお金」についてプレゼンすることになりました。や、Twitterやブログで交流させていただいている「インデックス投資女子」のみなさん(インデックス投資女子 Around40 happy lifeや、インデックス投資女子 Around40 happy life – 相互リンク一覧(厳選インデックス投資ブログ/インデックス投資女子ブログ)からリンクなど)の姿が刺激になりました。
切り出してみた
妻の勤務先持株会事務局から買付レポートが届いていたのをみて、話を切り出してみました。
明細をみながら、持株会で持っている株数と時価評価額の話から。
保有株数と、平均買付単価が記載されていたのですが、時価評価額およびその計算方法にあまり自信がないようでした。
二人で、スマホで株価情報を調べながら、二人で「おー!結構たまってるのね!」と驚き。
入社直後から産休に入るまで、リーマンショック、世界金融危機などの間もずっと一貫して相当額を、給与天引きでコツコツ投資していたそうで、足元の株高の恩恵もうけて、評価額は持ち出し元本総額の1.8倍ほどに成長していました。図らずもコツコツ投資の重要性と効果を目の当たりにしました。
しかし、分散投資の重要性を学んでいる私にとっては、一銘柄の、しかも勤務先の株式にこれだけの金額を投資しているのは怖くてたまりません。
「投資先を集中することによる危険性、分散投資の重要性」、「持株会に集中することの危険性=会社が調子悪くなったら、給与・雇用の危機と株価下落のダブルパンチ」をできる限りの、受け売りや例をあげて説明したのですが、残念ながら、あまり響いた様子はありませんでした。
それでも、「今の金額をそのまま持株会で持っていること自体は望ましい状態ではない」ということについては合意することができました。
さらに、話のながれで、妻の持株会以外の資産=銀行預金の規模、私の、住宅ローン残高、投資額を含めた資産構成と規模など、口頭レベルではあるものの状況を共有できました。
「端的」すぎるのも、状況と読み手によっては逆効果
次に、話は以前渡した二冊の本のことに及びました。
年末のお休みのときに、全面改訂 超簡単 お金の運用術 (朝日新書)を少し読み進めていたことは把握していたので、「あの本、どうだった?」と聞いてみたところ、あまり芳しくない反応。
「バッサバッサ、最初から決めつけがあってなんか怖い」
「あんな風に決めつけられても、これがうちの状況にあっているかどうか判断できない」
という感想。なるほどー。これは私にとって完全な誤算でした。
このことを踏まえて、その後Twitterでお世話になっている方々とやり取りした結果わかったのは、
自発的に学ぼう!としているわけではない人(今回の場合は「読まされている」人)にとっては、「端的」すぎるのは逆効果
ということ。
当初は、合理的な結論とその裏付けの説明さえ読んでもらえれば何とかなると考えていたのですが、甘すぎました。
作戦の練り直しが必要なことを痛感。
長期戦になりそうだが、取り組み甲斐のあること
山崎節による啓蒙作戦は失敗しましたが、今回の働きかけ自体は、想定していたより多くの成果を得ることができました。
- 子供の養育と老後のために、二人で勉強して、何らかの形で実践していかなければいけない
- 世帯全体での資産形成のあり方を考えていかなければいけない
ということを共通認識として持てたことがとにかく大きいです。
ゆくゆくは、夫婦で、子供の養育や老後のことにおもいを馳せて、アセットアロケーションについて話ができるような状態を目指してがんばります。
「世帯全体で今負うことのできるリスクはこれくらいね。では、アセットアロケーションはそれぞれこんな感じでどう?あなたは攻めで、私が守り」
みたいな会話ができるのが理想。
とにかくリスクを取って欲しいというわけではなく、もろもろ理解したうえで、お互いで納得したお金の育て方をしたいということにつきます。
………うーん、先は長い。でも、こうなれないと、長期にわたる資産形成はおぼつきません。取り組み甲斐のある挑戦です。
私の直近のアクションアイテムとしては、私が目的に適した良質の書籍等をみつくろって読んでもらえるようにすること。
端的さ、厳密さ、簡潔さ、ではなく、感覚的に共感できて、ボトムアップ的で、彼女が考えながら彼女なりの答え(ただしそれなりに妥当な)にたどり着くことをサポートしてくれるものを探したいと思います。
この観点で、すでに知っている、信頼を置ける発信者の方の著作・ブログや、インデックス投資女子のみなさんのブログなどを中心に調査していく予定です。
おすすめの書籍や書き物、進め方などありましたら是非、Twitterやコメントなどでアドバイスお願いします!
この件については、進展があり次第、可能な範囲でご紹介していきたいと考えています。そのためにカテゴリも新設しましたよ!