インデックス投資は「資産を置いておく」。なるほど。

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週明け、ギリシャがどうなり、株価や為替がどうなるのか – 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)の記事中の文章で、勝手に「なるほど」とまた一つ、自分の中で何かがつながった感覚があったのでメモしておきます。

期待リターンがプラスと見込める場所に「置いておく」投資

そもそも、私が実践しているインデックス投資は、インデックスファンド・ETFの積立投資です。これは、相場動向を読んで売買することで利益を出そうという投資法ではなく、期待リターンがプラスと見込める場所に、自分の資産を「置いておく」ことで利益を出そうという投資法です。

週明け、ギリシャがどうなり、株価や為替がどうなるのか – 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)より

インデックス投資の場合、銘柄選びをしたり、ここが有望そうだという読みをするわけではなく、愚直に投資元本を積み上げているだけで「投資」という感触があまりなかったのですが、この文章を読んで、なるほどと自分の中で何かがつながった感じがしました。

「投資」というよりは、長い目で見れば増えていくだろうと思える(期待リターンがプラスと見込める)ところに、将来のための資産の一部を置いている(預けている)だけなのだと。全面改訂 ほったらかし投資術にあった、『「リタイアした直後に大暴落にあったらすべてが水の泡」ではない』の話の意味もより深く理解できる気がします。資産の取り崩し期では、必要な時に必要な分だけ、置いてあった資産を取り出せばよいのだと。

逆に、「投資」していることを意識したいときには、全面改訂 ほったらかし投資術にあるように「ファンドの構成銘柄におもいをはせよ」を実行すればいいわけだと。なるほどー。すごく初歩的なことかもしれませんが、変に納得してしまいました。

「全面改訂 ほったらかし投資術」を読了し、自分の1年の成長を実感するとともに、奥深さを思い知る
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)の水瀬ケンイチさんと、経済評論家の山崎元さんの共著全面改訂 ほったらかし投資術を...

そして、『期待リターンがプラスと見込める場所に、自分の資産を「置いておく」』を実践するのに適した投資手法がインデックス投資、インデックスファンドのバイアンドホールドなんだなと。

  • 全体の成長の果実を享受するためには広く分散して投資するほうがベター(分散して個々の銘柄の影響=非システマティックリスクを排除する)
  • 投資の場合コストをかけてもリターンが上がらないのだから、確定しているマイナスリターンであるコストを減らす努力をするべき(コストは確実なマイナスリターン)
  • 期待リターンがプラスとみこんでいるからには、常に自分が最適と思う金額を最適と思う配分で投資しているのがベスト(心地よいと思う額を心地よいと思う配分で)

うーん、なるほど。また一歩、インデックス投資家として成長できた気がします。

投資と資産運用と資産形成と資産活用(と投機)

この「置いておく」とあわせて、岡本和久さんのブログ記事資産運用「気づきのタネ」(113)投資と資産運用の違いからわかること | 岡本和久のI-OWA日記を読んだときに、さらにもう一つ自分の中でつながったというか納得したことがあります。

なるほど、と思ったところをすべて引用すると全文になってしまうので、頑張って一部引用します。

一般的に投資と資産運用という言葉は同じような感覚で使われています。しかし、これらには大きな違いがあります。投資というのはまさに「資金を投げる」こと。一方、運用というのは「運んで用いる」ことです。

私は資産運用を「人生を通じて金融資産全体をできるだけ安定的に目標とする水準にまで増やすこと」だと定義しています。まず、「人生を通じて」ですから基本的に長期投資です。就業時代の方は資産運用のうちの「資産形成」、退職後の方は「資産活用」です。

「投資」と「資産運用」、これらの意味をきちんと理解することで、何が本当に大切かが見えてくるのだと思います。

資産運用「気づきのタネ」(113)投資と資産運用の違いからわかること | 岡本和久のI-OWA日記より

とありました。水瀬さんの「置いておく」と、この岡本さんの文章を読んで、分かったつもりで芯の芯ではまだ理解できていないような気がしていた「投資」「資産運用」「資産形成」「資産活用」「投機」の違いを少し深く理解できるようになった気がして、以下の辞書による定義(=語義に関する社会的なコンセンサス)がよりしっくりくるようになりました。

  • 投資:利益を得る目的で,資金を証券・事業などに投下すること。
  • 運用:金銭を利殖などの目的のために他の財産形態に変えること。
  • 投機:偶然の利益をねらって行う行為。将来の価格変動を予想して,価格差から生じる利益を目的に行う売買取引。

大辞林第三版より

自分の語感ですし、いきすぎると言葉遊びになってしまうので難しいところですが、自分の資産形成については、当面以下のような心持ちで進めていきたいと考えています。

  • 「投資」は「資産運用」のための有用な手段の一つととらえ、無理のない範囲でしっかり継続して「資産形成」をより確かなものにする。
  • しっかり稼ぐこと、無駄遣いをしないことも「資産形成」「資産活用」をより確かなものにするためには重要と心得え、しっかり励む。
  • 「資産」はお金だけではないので、必要以上にケチケチしないようにする。家族と楽しく過ごすこと、友人・知人との交流、自分の好きなことをしたり、食べたり飲んだりするといったところにも、メリハリをつけて時間や資本を投下する。
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