「自らの才能を正確に把握し、知識と技術でその才能を磨くこと。それが真の強みを築くカギである」
「弱点の克服ばかりに重きをおいてもそれはダメージコントロールにしかならず、優れた成果を収める助けにはならない」
このような考えをまとめた書籍があることを知りました。
そして、自分の才能に気づかせてくれる診断システムも合わせて用意されており、その精度は驚くほどのものとのこと。
きっかけはTwitter/ブログで交流させていただいている、インデックス投資仲間のピヨママさん(ピヨママの投資と家計と子育てと)の以下の記事でした。
これは気になる!ということで早速調べて、実際に試してみました。いやー!これは本当にすごいです!!残りの人生の過ごし方が変わりそうなくらいの衝撃でした。この記事では、書籍、私の診断結果、コツをご紹介します。
(投資とは直接関係のない話題です。興味のある方のみお読みください)
才能を磨き、強みにして活かす
紹介されていた書籍は
です。日本では2001年に出版されて、購入したのは51刷でしたが、アイキャッチ写真のように普通の書店で平積みにされていました。今でも人気ということなんでしょうね。
この書籍のメッセージはとてもシンプル。
- 自らの才能を正確に把握し、知識と技術でその才能を磨くこと。それが真の強みを築くカギである。
- 弱点の克服ばかりに重きをおいてもそれはダメージコントロールにしかならず、優れた成果を収める助けにはならない。
- 弱点を克服しようと努力するのではなく(それもときには必要ではあるが)、一人ひとりが必ず持っている才能を磨け。
これだけです。字面だけ読めばあたりまえのことのように感じてしまうかもしれないけれど、このことを綿密な調査と統計、著名人の例などをベースに丁寧に丁寧に語っています。
また、どうすれば才能に気づけるか、才能をどう磨けるか、弱点はどう対処すべきかなど、読者が悩みそうな点もしっかりカバーしています。一般的な答えがないものについては、「この本は助けにならない。が、・・・が参考になる」と、できること、できないことについても正直に明確にしているところも大変好感が持てる。
また「どうすれば才能に気づけるか」については、「強みになりうる資質」を診断するためのシステム、ストレングス・ファインダー(Strengths Finder)という手段を用意し、実際に診断を受けられるようになっています。診断にはこの書籍についているアクセスコードが必要です。
膨大なアンケートの結果から「強みになりうる資質」を34種類抽出してそれを核に論をすすめているのですが、このストレングス・ファインダーでは、180問程度の質問に答えることにより、自分の優位な資質、上位5つを知ることができます(これが恐ろしくなるくらい当たっているのでびっくり…)
本書では、才能、資質、強み、技術、知識などの用語の意味をしっかり定義しています。この定義を把握すると、この記事および関連する記事が読みやすくなりますので、ここで抜粋しておきます。
- 【Strength/強み】常に完ぺきに近い成果を生み出す能力
- 【Talent/才能】(無意識のうちに)繰り返し現れる志向、感情および行動パターンであり、何かを生み出す力を持つ資質(Theme of Talent)。持って生まれた特殊な能力および素質ではない。
- 【Knowledge base/知識】学習と経験によって知りえた真理と教訓
- 【Skill/技術】行動のための手段
- 【Weakness/弱点】優れた成果を得るのに妨げになるもの。上手にできなくても優れた成果を得るのに妨げにならないものは弱点ではない。
私の診断結果
ストレングス・ファインダーで診断した結果、優位な5つの資質は以下のようになりました。
- Learner/学習欲
- Achiever/達成欲
- Relater/親密性
- Consistency/公平性
- Maximizer/最上志向
診断の結果、詳細なレポートが出てくるのですがこれをみると、あまりに当たりすぎてて怖くなりました。「これがあなたの資質です。卓越した点です」と指摘されることのほとんどが、「言われてみたらその通り」という感じ。自分では(あたりまえだと思っているので)自覚がないことを客観的に指摘されまくりなのです。
この、妻に見せたら「なにこれ、すごい!怖いくらい当たってる」と驚いていたので、やはり当たっているのでしょう…。
ほとんどすべてが当たっているのですが、中でも特に「これは!!」というものをいくつかご紹介します。
学習意欲が旺盛で、常に向上を望んでいます。
あなたは本能的に、物事がどのように機能しているのかを突き止めたい要求に駆られることがあります。
関心のある思想、理論、概念について読んだり、書いたり、思索することを好むようです。
社交的なイベントで人と雑談を交わすよりも、一人で思索することを好むのかもしれません。
文章を観察し、読み、詳しく調べ、実験し、調査することで自ら学び取るでしょう。
並外れたスタミナがあり、旺盛に仕事に取り組みます。自分が多忙で生産的であることに、大きな満足感を得ます。
特に込み入った状況を分析することができます。事実を調べて分類することで、おそらく複雑なプロセス、帰省、プログラム、行動計画などの内部構造を見つけるでしょう。
複雑なアイデアやプロセス、技術の最も基本的で重要な部分を見分けられる。
一人ひとりと相互関係及び友情を築きます。
ある種の目的を達成するために、身体的な努力をしたり、精神的なエネルギーを費やしたりすることがあります。
自分一人で自由に仕事をすると、仕事をよりよく、より速く、より効率的にできる。
統一性、一貫性、効率性に価値を置くでしょう。
あるものがどのように機能するかを調べ、その機能を合理化するのはあなたの得意なこと。
割り当てられたすべてのことを行ったときにすっきりとした気分になる。
平均的ではなく最高の水準を、個人ないしは集団において追求します。
個人貢献者としてのあなたの才能を認めてくれる人に惹かれる。
特定の人々があなたのことを怖がっていることに気づくことがあります。
思い当たる節は…ありまくり。
このブログだけでも、バリュー平均法について学び詳しく分析してみたり(バリュー平均法 Archives)、リターンとリスクと複利の関係について学んでみたり。
インデックス投資は国内ETFではじめてみたり。
スキー用品を買うにしても、とことん調べてみたり。
使命感、やる気スイッチが入った場合はものすごい勢いがつくところ。
どう活かしていこうか…
今回さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かすを読み、ストレングス・ファインダーの診断を受けることによって、自分の優位な資質と、それを強みにつなげていくためのコツを知ることができました。
自分自身のパフォーマンスを向上させるために多いに活用していきたいと思います。長年の悩みだった「なにが自分のやる気スイッチ・心の利き手なのか」という問いの答えにググッとせまった感じがしています。
近々、実績レビュー・目標設定の面談があるので、そこに自分の5つの資質と、自分の取り扱い説明でも書いておこうかな…。
弱みがなにかも知りたいな…追加料金払って34個すべてを教えてもらったほうがよさそうだな…。
心理学って面白いな…積読になっている本、読まなくっちゃ…
(こういうところがLearnerだったりMaximizerだったりするのか…)
また、自分自身だけでなくグループやチームでの活動、リード・マネージメントに活かせることがものすごく多いです(どちらかというとこちらのほうがメインかも?)。
周囲の人がどんな資質をもっていて、どう接していくのがいいのかについても意識していきたいと思います。
2000円弱で、自分の才能に気づきそれを強みにつなげていく方法について知れるのであれば安いもんだと思いました。興味のある方はぜひ試してみてください。
おまけ:インデックス投資界隈の診断結果
ブログやTwitterで交流させていただいている仲間のみなさんの診断結果です。どれも「すごい!当たってるなぁ(自分の勝手な印象)」でビックリです。
私も含め、みなさん、「自分にとってはあたりまえなので、指摘されてはじめてそれが自分の強みと気づいた」という主旨の感想を持たれているのが興味深いです。
- 才能に目覚めよう(2) ピヨママの場合 – ピヨママの投資と家計と子育てと
- ストレングス・ファインダーで自分の5つの資質を知ってみた – 独身一人暮らし女だからこれからどうやって生き抜いていくか考えるブログ
- ストレングスファインダーで自分の強みを発見?! – 投信で手堅くlay-up!(インデックス投資ブログ)
おまけ:ストレングス・ファインダー関連のコツ
お得にストレングス・ファインダーを受ける方法
ストレングス・ファインダーを受けるには
- アクセスコード付きの書籍を購入
- WEBページでアクセスコードを購入(15米ドル)
- スマートホンアプリ&課金
があるようですが、断然のおすすめは「アクセスコード付きの書籍を購入」です。
書籍の内容がとても参考になる&1800円くらいなのでお得です。以下の書籍にアクセスコードがついてきます。
書籍は信頼できる販売店で新品で買いましょう。中古の場合アクセスコードが既に使用されている可能性が極めて高いです。
ストレングス・ファインダーの診断を受けるタイミング
自分自身の経験から、本を読む前に診断を受け、そのあとに読み進めていくのがベストかなと思います。
本を読み進めると、診断テストの仕組みや設計方法についての記載にでくわします。また、それぞれの資質の詳しい説明まで読んでいると、直感的に、無意識のうちに回答することの妨げになります。
私の場合、テストの裏にあるであろう構造に思いを巡らせてしまい(こういうところが…)、無意識での回答になりにくかったかなと反省です。
ストレングス・ファインダー1.0と2.0があるみたいだけど?
いろいろ調べていくと、ストレングス・ファインダー2.0というバージョンアップ版があることがわかり、気になって調べてみました(こういうところが…)。
に1.0と2.0の違いについて説明がありましたが、結論としては気にする必要はありません。
この説明をふまえて、私のレポート(2016/04/13に実施)の内容を見ると2.0の結果になっていました。Action-Planning Guide, Strengths Insightsがレポートに含まれています。
つまり、これからストレングス・ファインダーを受ける=2.0を受けるということになります。
また、診断後は邦訳されていない以下の書籍の電子書籍がダウンロードできるようになりますので、なおさら2.0については気にする必要はありません。
翻訳の質は?
書籍の翻訳の質は素晴らしく、何の心配もありません。
ただし、ストレングス・ファインダーのレポートの翻訳は、きわめて直訳調で難ありです。前述の私の診断結果の一例を見ていただくと感触をつかんでいただけるかもしれません。また、Learner/学習欲、Achiever/達成欲、Relater/親密性、Consistency/公平性、Maximizer/最上志向と英日併記で見ると、(私の語感では)ずいぶんとニュアンスが異なります。
必要に応じてオリジナルの英語のほうを参照するようにするとよいでしょう。
日本語版:https://www.gallupstrengthscenter.com/SignIn/ja-JP/Index
英語版:https://www.gallupstrengthscenter.com/SignIn/en-US/Index