国内ETFから投資信託に乗り換えた理由とよかったこと・悪かったこと

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投資方針書 2014年10月に記載した通り、インデックス投資に使う商品(investment vehicle)を、国内ETFから投資信託に変更しました。

投資方針書では、その理由について言及していなかったので、この記事で理由と、国内ETFから投資信託に乗り換えたことによる変化(よかったこと・悪かったこと)をまとめます。

国内ETFから投資信託に乗り変えた理由

「市場価格の変動がとてもストレスだった」につきます。このストレスと、国内ETFと投資信託のコスト差、その他の使い勝手の差を総合的にトレードオフして、私には投資信託のほうがあっていると判断するに至りました。

市場価格の変動のストレスついて少し掘り下げます。

先進国株式、新興国株式クラスの国内ETFの市場参加者が少なく、売買が薄いため、その瞬間の需給バランスに引きずられて市場価格がポンポンと飛び、1%くらいは簡単に変動します。

為替、市場が同時に動いているため、本来の価値(基準価額)が変動することは理解していますが、国内ETFの市場価格の変動は、本来の価値の変動に追従しているとは思えない変動でした。

1年あたり 0.2〜0.3%程度の運用コストを節約しようと国内ETFにしたにもかかわらず、1%の高値づかみをしてしまったら、取り戻すのに4〜5年かかってしまいます。さらに、売却時にも同じ可能性があり、往復で考えると10年分くらいのコスト削減効果が一瞬で吹き飛んでしまう可能性があります。

そうなると、成行・不成ではとても買付・売却する気になれず、指値でということになるのですが、日中、指値で、しかも確実に購入するのがまたストレスです。仕事中、定期的に板を見て指値を入れなおす必要があるなど、気が気ではなくなり本分である仕事がおろそかになりかねません。

もう一つのストレスは、証券会社などの指定参加者との情報格差により、カモにされる可能性があるかもしれないという点です。

個人投資家の立場では、東証に上場されている海外株式クラスのETFの適性価格(インディカティブNAV; 取引時間中のETF保有資産(純資産価値,NAV;Net Asset Value)に係る1口あたり推定価値)をリアルタイムで知ることができません。

インディカティブNAVについては、東証:インディカティブNAVとはや、カン・チュンド氏に聞く――ETF推定基準価額の活用法などがわかりやすいです。

東証での国内株式クラスのETFについては、東証によりインディカティブNAVが公表されています。とはいえ、仕事中にこれを使って注文するのは難しいでしょう。

他方、これは想像なのですが、機関投資家や、当該ETFの指定参加者はインディカティブNAVが把握できるはずで、この情報格差を活用されてしまうと「本来価値が1000円のときに、指定参加者が990円で売る=我々個人投資家が990円で買う」といったことも可能になります。

各ETFの指定参加者によるマーケットメイク・裁定取引(の一部?)は、この差を利用した取引と言えそうです。指定参加者による裁定取引が活発に行われることにより、基準価額と市場価格の乖離が解消されるわけですから、活発な裁定取引は本来であれば歓迎すべきものなのですが、売買の薄いETFに無防備で飛び込み巻き添えにあって不利な取引結果になるのは避けたいところです。

ETFの仕組み、指定参加者や裁定取引については、東証:ETFとはの情報がくわしいです。

これらの市場価格にまつわるストレスは、参加者が多くかつ多様で、出来高が多いETF(東証における国内株式クラスのETFや、米国市場でのメジャーなETF)ではだいぶ低減されます。めまぐるしく大量の取り引きが行われているので、成行で注文してもほとんど乖離のない市場価格で売買できるはずです。

インディカティブNAVに動的に追従した自動指値注文ができるようになると、このストレスはほぼ解消されるのですが、こういう注文方法をサポートする証券会社ってないでしょうか?どこかもうすでに特許おさえてますよね、絶対。

いずれにしろ、市場価格の変動はストレスであることに違いないこと、これ以外にも、ETFには投資信託と比べて使いにくいところがあること、コスト差などを総合的に判断し、国内ETFからは撤退・投資信託に乗り換えることにしました。

補足

ETFには、投資信託にはない特徴(信用取引ができ売り建てできる、レバレッジをかけられる、機動的に売買ができるなど)があります。これらの特徴がありがたいと思う人もいるわけで、ETFが絶対的にだめというわけではない点には注意が必要です。ただ、私の想定している使い方には適していなかった、というだけです。

また、出来高・売買が薄い件については、カン・チュンドさんの久しぶりに、ポートフォリオの組み換えを行いました(こんにちは、1680、1681さん)

「1日の出来高が1万口そこそこで、大丈夫なの?」
という向きがあるかもしれませんが、
これはもう【タマゴが先か、ニワトリが先かの問題】です。

出来高を増やすためには、
ひとりでも多くの人がETFを買うことです。
(これがシンプルかつ確実な方法・・)

出来高が増えていけば、
市場価格と理論価格の乖離など、いろいろな問題は
縮小していくと思われます。

久しぶりに、ポートフォリオの組み換えを行いました(こんにちは、1680、1681さん)より

とあるように、まさにタマゴが先か、ニワトリが先かの問題なのですが、私はしばらくの間は(他力本願で)機が熟すのを待ちたいと思います。すみません…

乗り変えてよかったこと・わるかったこと

まず、ねらい通り、積み立て時の買い付けがとても楽になりました(手続き的にも精神的にも)。

基準価額が一日に一回しか変わらないこと、ETFより損益を見るのに手間がかかるなどから、日々の損益の変化について鈍感になれます。これは、投資を長期にわたり継続するためのポイントである精神的負担を軽減することに大変効果的です。

投資信託は国内ETFよりはメジャーで、投資情報会社サイトやブログなどでの情報が豊富であること、同じものを買っている人が多く親近感が湧くこともよかったこととしてあげられます。

投資信託には機動力がありません。よいことでもあり、裏返しで悪いことでもあります。ニュースやTwitterなどで、NYダウ暴落とか、円高急伸とさわがれても、すぐに買い付けできません(売却についても同様)。注文を出しても約定するまでにタイムラグあるためです。すぐに売買出動することができない点が、見方によっては、よいことでもあるし、わるいことでもあります。

目論見書で決まっている運用コストについてはETFのほうが有利であり、この差については、ベンチマークへのトラッキング誤差として顕在化するはずですが、今現在はまだ定量的なデータを持っていません。

当面の間は各ファンド(ETF、投資信託)の運用実績から計算できる実質コストと、トータルリターンと、ベンチマークインデックスの期間別リターンの比較で代用することにします(そして前述のとおりこのあたりの情報が豊富なのです)。

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コメント

  1. 林 健太郎 より:

    森村さん

    こんにちは、コメント失礼します。

    > インディカティブNAVに動的に追従した自動指値注文ができるようになると

    NAVではないですが、機関投資家は
    VWAPギャランティー取引を使っているというのは
    聞いた(読んだ)ことがあります。

    我々個人投資家も、もう少し安心して
    ETFを買い付けできる環境になればいいですね…。

    海外送金コストを安く抑えられれば、
    いっそ海外の証券会社も選択肢としては
    ありうるかもしれません。

    • 森村ヒロ より:

      ありがとうございます。VWAPギャランティ取引ですか。スプレッドを払って証券会社と相対取引。なるほど

      従来からの(?)証券会社ではサポートしているところもある&松井証券も日経225銘柄だったらできるようですね。

      国内ETFでも米国ETFでもVWAPで売買できればだいぶストレス軽減できそう。特定口座で、安価に使えるようになるといいなぁ。