インデックス投資ナイト2015に参加して考えたこと

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2015年7月4日にお台場で開催された、「インデックス投資ナイト2015」に参加しました。インデックス投資ナイトへの参加は今回が初めてです。というのも、私自身がインデックス投資について勉強・実践したのがちょうど1年ほど前なので、初めての機会だったのです。

インデックス投資ナイトは、まさにインデックス投資家によるインデックス投資家のためのインデックス投資のお祭りで大変満喫させていただきました。企画・運営されてくださった、実行委員の水瀬ケンイチさん、イーノ・ジュンイチさん、kenzさん、ASKさん、登壇してくださったみなさまに、あらためて感謝申し上げます(いずれもボランティアとのことです)。

また、現場でリアルタイムで速報記事をかかれていた、すぱいくさんにも感謝です。私は、すぱいくさんの前に座っていたのですがほんとに神がかっておりました。各部が終わったと同時に、記事更新のツイットが流れるという…。本当にこの界隈、多才なかたが多いものだと感心しました(3次会でそれが確信に変わったわけですが、それはまた別の機会にて…)。

インデックス投資ナイト2015で話された内容および、ブログ記事については、いかのすぱいくさんのサイトからたどっていくのがおすすめです。

この記事では、私の感想と、特に印象に残ったこと、インデックス投資ナイト2015での議論を受けて、自分はどう考えているかについてまとめておきます。

インデックス投資ナイトはとても濃ゆい内容だった!でもそれがイイ!

インデックス投資ナイト2015は3部構成でした。どの部も工夫が凝らされており見どころ満載でした。

第一部は、インデックス投資ブロガーの対談でした。ACミランのユニフォームをまとった、吊られた男さんによる軽妙な進行、ybさん、ゆうきさんというベテラン(?)ブロガーと、インデックス投資をはじめて1年ほどのおぱるさんという絶妙なキャスティングで、会場をたいへん沸かせていました。

  • しっかり稼ぎ、無駄遣いをせず、しっかりと投資元本を積み重ねていくことの重要性
  • この10年でインデックス投資環境が劇的に改善され、それは先人のみなさまの多大な尽力によるものであり、感謝しなければならないこと
  • 2馬力ありがたい&家庭円満大事
  • 自分も、守破離の「守」のフェーズ。よい師匠について、教えをしっかり理解し守っていかねば

を聞きながら考えていました。

第二部は、イボットソンアソシエイツの小松原さんによる「あなたの知らないインデックスの世界」。インデックスには、もっとも一般的な市場平均=時価総額ウェイト以外にも様々なものがある(規模別、バリュー・グロースによる分類)ので、インデックス選びにも気を配って、というメッセージだったと理解しました。

私自身は、バリューがいいかとか、小型株のほうがいいなどという判断ができない&判断することを放棄している状態なので、小松原さんのいうアクティブにインデックスを選ぶというのはできそうもないですが、以下の記事で悩んでいたように単純な時価総額ウェイト以外に、もっと納得しやすいものはないものだろうか?という思いは持っています。

時価総額ウェイトとリバランスの関係でモヤモヤ
「時価総額ウェイト」と「リバランス」の関係についてモヤモヤとしています、という話です。 写真は、東京都大田区にある城南島海浜公園からの...
「アセットアロケーション」と「リバランス」の大前提に「資産クラス(アセットクラス)」
先日の、時価総額ウェイトとリバランスの関係でモヤモヤの記事で書いた「モヤモヤ」のポイントが、時価総額ウェイトでもリバランスでもなく、資産をど...

あと、いろいろなインデックスがあり、その中に自分の好みや考えに合うものがあったとしても、リーズナブルなコストで具現化しているインデックスファンド(投資信託・ETF)があるか?という点もネックになりそうです。期待リターンがたかだか数パーセントのインデックスで、年間保有コストが1%とかでは、大半の賢明なインデックス投資家にとっては意味がないですからね。

これらを考えると、今のところは時価総額ウェイトがベストなのかなという認識です。

第三部は、カン・チュンドさんが司会をされ、山崎元さん、バンガードの金野さん、小松原さんによる、アセットアロケーションについての本気トークでした。インデックス投資マニアが泣いて喜ぶような濃くて、深い議論でした。 途中、「均等配分」についての議論があり、8つのアセットクラスに均等に配分する「eMAXISバランス(8資産均等型)」について言及されていて場内がザワっとなる瞬間がありました。 インデックスの中身についての議論だった第二部の余韻が残っていたこともあり、よくよく注意して話題が、「アセットクラス内の配分=インデックス内のウェイト」と「各アセットクラスへの配分=アセットアロケーション」のどちらなのかを意識しておかないと、真意がわかりにくかったことも影響していたかと思います。

アセットアロケーションについて考える時に、大前提として、何を「アセットクラス」としてとらえるか、ということがあるので、ある方針で選んだアセットクラス群に均等に配分していくことに特別な意味はない、ということだと理解しました。

たとえば、株式クラスについて考えたとき、日本では、日本株式、日本を除く先進国株式、新興国株式とクラス分けすることが多いですが、それぞれを均等で持つことに特別な意味があるわけではないということ。極端な例ですが、バンガードのETFを使おうということになってアセットクラスを米国株式、米国を除く先進国株式、新興国株式としてそれぞれ均等にもったとき、全然違う意味になってしまうわけですし。同様に債券やREITについても均等に持つことによる特別な意味はないということ。

8資産を均等に持つことがダメというわけではなく、特別な意味があるわけではないということなんだと思います。

8資産を均等に持つことによる意味(期待リターンやリスク、世の中の動きによる影響など)を理解しそれが自分の考えにあっているのであればなんの問題もないはずです。よくわからないから、とりあえずそれぞれに均等に配分してるものがよさそうだなという理由だけで選んでいる場合は後々「そんなはずじゃなかった」と後悔するときが来ないとも限らないので、今一度、確認しておくのがよいのではないでしょうか。

私自身は、アセットアロケーションはリスクを制御するために組むものであると考えるようになったので、リスク許容度が変わった時にリスクの調整がしにくいバランスファンドは今のところ使う予定はありません。債券クラス、株式クラス、REITクラスが混在するファンドの場合、将来、心地よいと思える比率が変わった場合ややこしくなりますからね。

第二部、第三部は内容が高度だっただけに、賛否両論が分かれたようです。ただ、観衆が、チケット発売後10分で売り切れたチケットをゲットした熱意ある参加者であることを考えると、とてもよかったのではないかと思います。それだけの熱意がある方であれば、その場では理解できなかったとしても、キーワードをつかんだだけでも価値があったはずですし、その後の勉強にもつながるはず。また、こういう議論は、F2Fでないとできないものですし、なにより臨場感があり、とてもよかったです。

自分の投資方針について再確認

インデックス投資ナイト2015を受けて、自分の投資方針について再確認してみます。

投資方針書 2014年10月
初版の投資方針書(投資方針書 2014年6月27日)を記載してから、バリュー平均法の研究、修正バリュー平均法の検討、アセットアロケーション、...
  • 運用資産以外に生活防衛資金を年間支出の2年分以上持つ
  • 当面(日本の金利が不自然に低く抑えられている間は)、運用資産は「個人向け国債+リスク資産」の組み合わせで、個人向け国債変動10を4割、リスク資産を6割の割合で持つ
  • リスク資産は「世界株式」で運用=全世界の株式を時価総額ウェイトで持つ

株式部分は、世界株式でもつことに決めたこともあり、低コストで自動的にこの配分を維持してくれるVTを主力にすることを考えています。

時価総額ウェイトとリバランスの関係でモヤモヤ
「時価総額ウェイト」と「リバランス」の関係についてモヤモヤとしています、という話です。 写真は、東京都大田区にある城南島海浜公園からの...
「アセットアロケーション」と「リバランス」の大前提に「資産クラス(アセットクラス)」
先日の、時価総額ウェイトとリバランスの関係でモヤモヤの記事で書いた「モヤモヤ」のポイントが、時価総額ウェイトでもリバランスでもなく、資産をど...
米国ETFをメインにするためには?
バンガード社の最新の総経費率が公表され、さらに下がったようです。この、あくなき低コスト追及の姿勢には一切のブレがなく、頼もしい限りです。 ...

具体的には、現在投資信託で保有している分をVTにリレー投資&月々の積立はNISAでVT(購入手数料が免除されるので)/枠が足りなくなったら課税口座で投資信託積立、含み損益などタイミングを見計らってVTへリレーなどができるといいなと考えています。当面は、SBI証券の外国株・ETFの特定口座対応完了と、競合他社の対抗策が出そろうのを待ちたいと思います。売買手数料、為替手数料、注文方法(成り行きで注文したい)での健全な競争に期待!

さいごに

改めまして、このような素敵な機会を提供してくださった運営委員・登壇者・参加者の皆様に感謝です。また来年以降も、(開催された際には)このお祭りに参加したいと思います。また、運営に関して協力できることがあればぜひ協力していきたいなと思いました。そのためには、まず、自分がインデックス投資家として生き残っていくことが先ですかね…。

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